半知録

-中国思想に関することがらを発信するブログ-

『群書治要』

『群書治要』についてーその③

hirodaichutetu.hatenablog.com hirodaichutetu.hatenablog.com かなり遅くなってしまいましたが、今回は「尾張本」の改変について具体的な例を挙げながらご紹介していきたいと思います(なお、各本の詳細については上引①②をご参照いただけますと、幸いです…

『群書治要』についてー②

hirodaichutetu.hatenablog.com 今回は『群書治要』「尾張本」について略述して行きたいと思います。「尾張本」(或いは「天明版」)は天明7年(1787)に尾張で刊行された整版を指します。その刊行過程については、「尾張本」冒頭、天明七年林信敬「校正群書…

『群書治要』についてー①

『群書治要』とは唐初、唐太宗の勅命により魏徴らによって編纂された、全五十巻の「類書」*1である。『唐会要』によれば太宗が前代の諸王の得失を通覧せんがために、「六経」より「諸子」に渉ってそれらの事跡を蒐集させたものであると。つまり経・史・子の…