『日知録』易篇訳「垂衣裳而天下治」
垂衣裳而天下治
〔要旨〕
「衣裳を垂らして天下が治まる」とは、質朴さを変化させてきらびやかな文化となし、その変質に通して民を正しくさせるということである。
〔原文〕
「垂衣裳而天下治」、變質而之文也。自黃帝・堯・舜始也、故於此有通變宜民之論。
〔日本語訳〕
〔繋辞伝に〕「衣裳を垂らして天下が治まる」というのは、質朴さを変化させてきらびやかな文化に赴いたということである。このことは、黄帝・堯・舜から始まったことである。それゆえここ〔繋辞伝〕において変質を通して民を正しくさせるという論がみえるのである。