半知録

-中国思想に関することがらを発信するブログ-

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

連山と帰蔵

『易』は、「周易」とも呼ばれ、周王朝の占書とされる。その『易』より以前に、夏には『連山』、殷には『帰蔵』という名の占書があったとされる。『易』を含めて、「三易」と呼ばれる。『連山』『帰蔵』にも、『易経』と同じように、八卦と六十四卦があった…

野間文史先生の学問とその人ーその参

hirodaichutetu.hatenablog.com その弐、では野間先生の新居浜高専就職から広島大学に戻られる辺りまでを追った。今回は研究者として"一番脂の乗る時期"にあたる広島大学奉職時代の経歴と学問を追ってみようと思う。 ③広島大学奉職時代 では、先にその間の経…

卦名の由来

六十四卦には、それぞれ名称が付けられている。乾・坤・屯・蒙・需・訟、等々。しかし、なぜそのように名づけられたのか。今回は卦名についてのお話である。 卦名の由来について、大きく分けて四つの説がある。八卦は事物の観察からできたものなので、ある物…

八卦と六十四卦の成りたち

今回は、『易』の根幹である八卦と六十四卦の成りたちについてのお話である。 陰爻・陽爻を三画あるいは六画重ねたものを「卦」と呼ぶ。『易緯』では、「卦は、掛なり」とする。つまり、万物の象徴をその記号に関連づけて人に示したことからきたのだという(…

野間文史先生の学問とその人ーその弐

hirodaichutetu.hatenablog.com その壱👆、では野間先生の出生から助手時代までを追った。今回はその後、新居浜高専に就職されて母校の広島大学に戻られるあたりまでの経歴と学問を追ってみようと思う。 ②新居浜高専時代~広大中哲に戻られるまで 1976年、28歳…